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入会（名変）預託金とは何ですか、だれが支払うのですか？
入会預託金とは、ゴルフ場へ入会する際に支払う名義書換料とは別のもので、入会時に入会者がゴルフ場に預託し退会時に返却を受ける預託金のことです。ゴルフ場によっては名変預託金などの別称で呼ばれている場合もあります。
この預託金制度は、近年導入するゴルフ場が増えていますが、専らクラブハウス改築やコース改造などのまとまった費用の捻出を目的として導入する場合が多いようです。ゴルフ場側から見ると、入会時に預託してもらった金員は退会時に返却しなくてはなりませんが、誰かが退会するということはどなたかが入会するということで、返却した預託金は再び補充されることになります。ある程度の期間が必要になるものの理論的には 入会預託金×会員数 分の金員を集めることができ、また、通常この預託金については無利息となっているため長期にわたり安定した財源となります。
反面、集めた多額の金員は工事費等当初計画したものに使用されますので、当然目減りします。これをそのままにしておけば、入会預託金制度はいつまでも続けなければならず、加えて数十年後に再度ハウス改築等の多額の費用が必要となったときは、入会預託金額の値上げなどで対応しなくてはならないなど悪循環に陥りかねません。そこでゴルフ場は営業等の収入によりこの目減り分を埋め合わせ、使用分の補填が終了した際には入会預託金制度そのものを廃止することが理想であると考えられます。なお、実際に入会預託金制度を廃止したり、預託金額を減額したゴルフ場もあります。
入会預託金制度によってゴルフ場は容易に多額の金員を集めることができます。制度導入にあたっては多くのゴルフ場がその使用目的を明確にしていますが、導入目的が不明瞭でどのようなことに使用されているかわからない場合も稀にあり、入会するゴルフ場を選択する際の大事な検討項目と言えるのではないでしょうか。
なお、この入会預託金は、預託金制のゴルフ会員権証券に記載されている預託金とは別のものです。証券に記載されている預託金はゴルフ場を造る際の新規会員募集においてゴルフ場に預託した預託金額を示しており、これは所定の期間を経て所有者に返却されるものです。預託金制のゴルフ会員権の売買とは、専らこの預託金返還請求権とゴルフ場を会員として利用できる権利（優先利用権）をセットで譲渡人から譲受人に売買するもので、入会預託金と異なりこの預託金は次へ次へと新しい会員に引き継がれるものです。よって、この預託金をゴルフ場から返還してもらうということは、ゴルフ場を会員として利用できる権利をゴルフ場に返すということですので、預託金を返してもらい会員権を他の方へ売却するということはできません。
ゴルフ場によっては、入会預託金制度を上段の説明にある預託金の返還へ充当する資金準備のために導入しています。また、入会預託金を会則変更等により上段説明の預託金と合算し、退会時の返却ではなく所定期間経過後の返却とした例もあります。
ゴルフ会員権相場に対しては、入会預託金制度が導入されるとその金額分相場が下がり、反対に金額の値下げ・廃止等ではその分相場が上昇するという傾向が見られます。
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